ウェブサイトを公開する前には念入りなテストを行い、不具合があれば、修正しなければならない。ここではウェブサイトのテストとデバッグ、利用者への配慮について解説する。
ウェブサイトが完成したら、実際の運用の前に動作面に関するテストとパフォーマンス面移管するテストを必ず行い、不具合部分は速やかに修正していく。発見された誤作動や内容の修正にはかなりの時間を要するものもあるので、制作スケジュールの中にテストとデバッグの工程を忘れずに盛り込んでおくべきである。ウェブサイトのテストにおける主なテスト項目は、リンクテスト、ウェブブラウザ別動作テスト、環境ごとの動作テスト、インタラクティブ要素などの動作テスト、パフォーマンステストなどがある。
テストと修正
テストにはローカル環境で行うローカルテストとウェブサーバー上で行うリモートテストがある。ローカルテストでは主にウェブブラウザやOSなど異なる環境でのウェブページの表示テストを行う。このとき同じウェブビラウザでもOSによってインタフェースやデザインが異なることにも注意する必要がある。また、CSSやJavascriptの動作テスト、あるいはリンクテストなどを行う。リモートテストでは主に シージーアイの動作テスト、異なるインターネット回線による処理速度テスト、リンクテストなどを行う。また、ウェブページにおける記述内容の誤り、誤字脱字等のテスト、、著作権に関する表記の確認などは素材制作時点でも行われるべきではあるが、ウェブサイトが完成した時点でも最終的なチェックが必要である。誤った情報オウァ維新してしまうと、その後処理に多くの手間とコストがかかってしまうためである。
なお、不具合部分を修正することをデバッグと呼ぶウェブサイトの規模や性格に応じて何度かのテストとデバッグを繰り返し、最終的にウェブサイトを公開する。
利用者への配慮
ユーザービリティやユーザセンターデザイン、あるいは、アクセシビリティといった思想はコンセプトメイキングや設計の段階で盛り込まれているべきではあるが、この段階ではそれらが実際に機能しているかどうかを評価する。配色や文字の大きさの設定などによるか毒性音声読み上げソフトへの対応、コンピュータや通信環境の違いによる動作不良、知的財産権の管理、情報倫理への対応など、コンテンツの内容そのものの他にも配慮すべき点は多い。大きなデザイン変更につながる問題が最終段階で発見されることがないようにコンセプトメイキングの段階、設計段階、素材制作段階でもこれらのチェックを行っておく必要がある。利用者にも配慮した美しく、見やすくコンテンツを提供することも重要である。